星を駆ける列車の窓辺

主に好きなアニメ、ゲームについて書いていきます。

血煙の石川五ェ門

(2月17日に加筆修正しました。)

 

血煙の石川五ェ門
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先日ついに観てきたよ!!!
いやぁ〜面白かった!

 
小池健監督の「Lupin the lllrd」シリーズ第2弾 「血煙の石川五ェ門」です。

今回は「墓標」よりも上映館数が多かったので、岡山で観ることができてよかったあ!

今回もネタバレ全開で感想を述べたいと思うよ!注意してね!
 


っと!その前に。

今回の主人公石川五ェ門について最初に触れてから、映画の感想にいきたいと思います。
 
石川五ェ門が初めてTVアニメに出てきたのは、ファーストシリーズ第5話「第十三代目石川五ェ門登場」の回です。
 
[ 石川五ェ門伊賀流忍術の使い手である百地三太夫の愛弟子として登場し、裏の世界の頂点を決めるためにルパン三世と対決します。
ですが、実は百地三太夫は自らが頂点に返り咲く為に、五ェ門とルパンを殺し合わて2人を葬り去ろうとしているのでした。
その思惑は、ルパンによって崩れ去り、百地は死にます。
そして残されたルパンと五ェ門は決着をつけるべく戦う。]
 
という話です。


この話から分かる通り、五ェ門とルパンは、そもそも敵同士として登場します。
そして後の第7話「狼は狼を呼ぶ」にて、晴れて仲間となるのです。


ちなみに「血煙の石川五ェ門」は、このファーストシリーズ第5話と第7話の間の時間軸に位置付けられます。
ですが、ルパン三世は製作者によって設定が変化する作品、ふんわりと考えていればいいと思いますw。
これを踏まえて、今回の映画を観ると趣き深くなりますよ!

 

では、以下 ネタバレ有りで「血煙の石川五ェ門」の感想を述べていきます!
 

 

 

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 今回のお話は、五ェ門が刀を振るう際に裏で何を思っているのか。
そして挫折し覚醒を経て、如何にして五ェ門が今の最強の剣士になったかが描かれています。

 
今回の敵は過去に2000人の兵士を亡き者にしたとされる、通称バミューダの亡霊ことホーク。
こいつが前作のヤエル奥崎に負けず劣らず強いw。
怪我をしようが、何をしようが、何処までもターゲットを追って追って追いまくるw。
一見優しそうな姿のおっさんが超絶パワーでひたすら追跡してくるという「行動原理が分からない。得体の知れないバケモノに追われる怖さ」があります。

ホークのターゲットは、ルパン、次元、峰不二子の3人です。
 
えっ!?五ェ門は?

 

そう思われたそこの貴方!


大丈夫です!
 
五ェ門は、日本伊豆諸島沖にある闇賭博船に於いて、鉄竜会という極道の用心棒をしています。
そこへルパン達が上前を掻っさらいに来て、ホークも乱入。
鉄竜会の組長が殺されます。
後日、五ェ門が仇討ちのためホークに勝負を挑み、負けます。
そして、修行を重ねて、リベンジをする。
というお話の流れになります。
 
つまり今回の話の筋は
「ホーク」→「ルパン&次元&不二子」
ゴエモン」→「ホーク」
の2つの軸で構成されてます。
(そこにホークを追う銭形も加わります。)
 
どうしてこのような、若干複雑な構成になるのか。
そこで最初に話した、ルパンと五ェ門の関係が重要になってきます。
 
この頃のルパンと五ェ門は、敵同士なんですよね。

しかもファーストシリーズに於いては、五ェ門はゲストキャラに近い扱いでした。
五ェ門のデタラメな強さの具合が、ルパンの普段の世界観とは別次元なんです。
だから、ルパンの話に五ェ門を絡ませる。もしくは五ェ門の話にルパンを絡ませる。しかできないんですよね。
 
この作品はむしろ、その部分にも焦点を当てていて、「別々の世界の住人であるルパンと五ェ門が同一の世界で交わる作品」になっています。

(いやぁ、「ルパン三世」に五ェ門を出す難しさは、相変わらずですよねw。超バランスブレイカーですもんw)
 
さて、ここまで色々複雑な事を書いてきました。ですが、安心してください!
 
本作は、そこまで複雑な話に見えないように、寧ろシンプルに、「五ェ門がホークにリベンジする話」にみせています。
 
その為に、本筋に不必要な要素を極力排除し、見せない様に隠す工夫がなされています。その隠された情報が「ホークのバックボーン」です。

そう聞くと、今作はそこが欠点にもなっているように聞こえます。
しかし、この作品の製作者は、よく考えていますよ。
 
ホークに殺しを依頼した黒幕については本編中、匂わせるだけで登場しません。
でも前作の最後に実は登場しているんですよね。
 
つまり

前作を見た人にとっては黒幕の正体が分かる。
前作を見てない人にとっては、匂わせるだけという最小の情報のみ。
そして、両者ともにホークの真の正体については、次作以降に持ち越しています。
 
こうすることによって、ルパン達の話を背景に置きつつ、「五ェ門→ホーク」の筋をメインに据えることに成功しているんです。
 
巷では、「話がシンプルすぎる。」なんて言われてますが、寧ろこの話をシンプルに見せている製作者は流石ですよ!!

 

今作は五ェ門がホークにリベンジする話。
 
その過程において、挫折、修行、覚醒と五ェ門が進化していくのですが、今作は五ェ門の心の変化を説明台詞で説明しません。
絵、役者の演技、音楽のみで表現しているんですよ。
そこが今作の一番の見どころであります。

 

息遣い1つにおいても一切の妥協なく繊細に表現されていて脱帽です。
(核になるこの部分を読み取らなければならないので、分かりにくい人もいるかと思います。自分も最初は若干見方を誤りました。)

 

今作は「感覚的」に、観て理解しければならない。

 

五ェ門が修行をして、全てを悟りホークを倒す。
この「悟り」を敵キャラとの対決の決着の要としていることからも、今作は「感覚的」に物語を構成している。と僕は考えています。
 
ここが前作「墓標」と決定的に違うところだと思います。
「墓標」と「血煙」はキャラクターと物語を作品毎にちゃんと色分けしているんです。
 
これはすごいですよ!!!
 
根底に流れるものは、ちゃんと残しつつ、題材になるキャラクターの特性を最大限生かした作品を作り、それを嫌味なく見せているんですから。

 

 

では ここからは、僕の好きなシーンを2つほど挙げていきたいと思います!╰(*´︶`*)╯♡

1つ目。

「五ェ門が雨の中、覚醒するシーン。」
 
ここはかっこいい殺陣が存分にみれる場面です。

一般的には、こういうカッコいいシーンに当てる音楽はカッコいい明るい音楽にすると思います。

でも、この作品は違うんです。
 
哀しいんですよ。音楽が哀しい。
 
これが、五ェ門が背負った業をよく表しているんです。
刀しか生きる道が無い。剣術しかアイデンティティがない。でもそれは、生き物の命を奪うということ。
それを「雨が降る中、流れる様にヤクザ50人を斬り捨てていく。」中で表現されているんです。
本当に良いシーンです。
 
2つ目。

最後の15分。「ホークが古寺を倒壊させるシーン。」

五ェ門とホークの対決の最終舞台として出てくる古寺。
其処をホークが、まるで踊っているかの如く打楽器のリズムに乗せて華麗に倒壊させていく。
その様子が観ていて凄く気持ちいいし、倒壊の際の細かな描写が大変に美しいです。
また、倒壊後の瓦礫の間から阿弥陀如来像がそびえ立つ絵が荘厳で美しい。むしろこの絵が見せたいから逆算して舞台設定していますよね?w

凄く好きなシーンです!


血煙の石川五ェ門」見たことない方は是非見てみてはどうですか?オススメです!
 
、、、、あっ、不二子ちゃんと銭形のことを言ってなかったー。
 
今回の不二子は髪型がショートボブでチョー可愛いです!!
出番はチョー少ないです。
でもマッサージされて喘ぐシーンがあります。
 
そうです。エロ要員です。
不二子はエロ要員なのです。←暴論
 
銭形は凄くかっこいいです。
小池ルパン作品の銭形は、モンキーパンチの原作設定を参考にしています。
ルパンや次元、不二子や五ェ門1人1人では太刀打ちできないほど強い。
それが今作のラストシーンで表現されていますよ!必見です!

お見苦しい点が多くあったと思います。ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
 
ちょっと今回の文章は難産でした。(書きたいことが多すぎて)。
これからもチョクチョク添削していくと思います。
 
 
ではまた会う日までアデュー!!!