星を駆ける列車の窓辺

主に好きなアニメ、ゲームについて書いていきます。

コナン映画の傑作!!名探偵コナン から紅の恋歌

名探偵コナン から紅の恋歌」感想

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先日行ってきました!
実は、夜は短し歩けよ乙女かゴーストインザシェルを見る予定だったけど、殆ど上映が終わってた。。゚(゚´Д`゚)゚。

そこで何の前情報も入れていなかったコナンを見ました。

結果、最高の体験をさせてもらいました!!(*≧∀≦*)

製作陣に感謝の言葉を述べたいです。

 

[感想]

ゴールデンウィークの初日ということもあり、当日の会場内は中高生のカップルと親子連れが多かったです。

流石コナン映画。

若い世代にコナンというコンテンツが受け入れられていて結構嬉しくなりました。

 

しかし、僕が最後に映画館で見た純コナン映画は、天国へのカウントダウン

 僕は不安がこみ上げてきました。

30も近いおっさんがコナンを楽しく見ることが出来るのか。

 

そんな不安をかき消すように始まった映画の予告。
そして本編が始まると、そこには見慣れないキャラクター達の姿。

 

「ああこれが今回のゲストキャラクターかぁ」と思っていると、そこへ現れるコナン達。
昔から変わらないコナン達のやりとり。

 

懐かしい感傷に浸っていると、お馴染みのBGMに合わせて掛かるいつものナレーション。

 「俺は高校生探偵の工藤新一!」

 何とも言えない感覚に心踊り胸を高鳴らせてしまいましたよ。

 変わってない。

 青春時代の淡い思い出を思い出しながら観るオープニングは絶品ですね。

 

しかし、ここから少しずつ、だけど着実に「何か」が変わっていることを感じはじめました。

 作中で表現される、所謂ギャグシーン。
周りの小中高生は笑ったり、小さな会話をしたり、それを楽しんでいる。

だけれど、僕はそれを笑えない。

 僕の青春は終わってしまっていた。

無邪気に笑う君の顔も忘れてしまったのか。
脳裏に焼きつく思い出は色褪せたセピアの色。

 

「ああこれが僕のコナンだったのか」


そう思った時、訪れたあるシーンに僕は衝撃を受けた。

平次と和葉がピンチになり、コナンが助ける。という場面。
コナンの機転でピンチをくぐり抜ける場面。

僕は自分の中の溢れ出しそうな感情を抑えることが出来なかった。

そうか。そういうことだったんだ。
僕はコナンを楽しめなくなったんじゃない。
コナンには楽しみ方がいっぱいあるということに、自分が気づいていないだけだったんだ。

 

思えば、20年ぐらい毎週やっている「名探偵コナン」には2つの面白さがある。
いやそれは、20年間続けていく中で醸成された、「名探偵コナン」という作品の2つの顔である。

1つは、ラブコメを主軸とした真面目な推理物。

もう1つは、毎週の話で作り上げられてきた「名探偵コナン」というアニメの「お約束」を土台としたシュールアニメとしての顔である。

 

例えば、放送当初は新鮮で斬新だった「毛利小五郎を裏で操り、事件を解決するギリギリのスリル」。

これも長年の放送のなかで、ある種の「お約束」と化した。

放送初期は推理時にコソコソ隠れていたコナンも、最近では実に大胆に、蘭や歩美達の目の前で推理するのである。
その姿はまるで「盲点星をつけたドラえもん」、「トムを騙すジェリー」の如く。

 

そんな「お約束」が、当たり前になった近年のコナンは、実にシュールな面白さを持っている。
言うなれば、裏コナンである。

 

今作の平次和葉コナンのシーン。パラボラアンテナを使った脱出劇で、僕は僕が気づいていなかった本当のコナンの面白さに気づいたのだ。

 

裏コナンの面白さに気づいたのだ。

 

そこからの劇場での観賞。

また1つ。また1つ。

寄せては返す感情の渦に飲まれそうになる自分を律しながら、コナンの新たな楽しさに心を震わせた。

ギャグシーンは、真打ちであるシリアスシーンの布石になり、コナン達が真面目に喋れば喋るほど僕は目に涙を溜め、溢れ出す感情を必死に堪える。

 

推理や状況説明のパートは会話のテンポが重要視されていて、さながらシンゴジラの会議シーンを思い出してしまう。

誰が犯人なのか、どんなトリックなのか。

それはまるで饒舌な落語。もしくは上質なライムを綴る子気味良いラップの如く、音と雰囲気を楽しむ要素に変化していく。

 

しかし、この映画が本当に描きたいのは平次と和葉の恋の行方である。
物語全体を通してそれは見事に描かれている。

 

本作は、近年のコナン映画が忘れていたであろう「ラブコメ」「アクション」「推理」のバランスをちゃんと持ち合わせながら、長年で培ってきた「裏コナン」の要素を全面に押し出した傑作なのだ。

 

GWの始まりをこの映画で彩れて、本当に良かった。

 

本作は、一本の映画作品としてみてしまうと、コナン映画の中でも下から数えた方が早いだろう。

しかし、それは面白くないということではない。

僕はこの作品は、コナン映画の論評に於いて今後10年は語られていく傑作であると確信している。

 

今作は是非是非、「劇場」で観ることを勧めたい!

 

今作は「青春時代をコナンで過ごし、コナンの面白さを忘れかけた世代」の人間達こそ観て欲しい怪作だ!!