星を駆ける列車の窓辺

主に好きなアニメ、ゲームについて書いていきます。

次元大介の墓標

[映画感想]次元大介の墓標

 

f:id:codomo5:20170215170355j:image

f:id:codomo5:20170215170424j:image

 

小池健氏が監督、キャラデザ、作画監督を務める「Lupin the lllrdシリーズ」の第1弾!!

 

公開されたのは2014年。

 

当時この作品は新宿バルト9での1週間の限定公開。
それが全国に拡がった形だったから映画館の数が少ないこと少ないことw。

観に行った映画館がマァ〜〜遠かった思い出。_(:3 」∠)_

だけど、そんな苦労をしてでも観る価値は十分にある映画だったよ!

そんな当時の記憶を辿りながら今作の感想を書いていこうと思います。

 

ネタバレは最初から全力でしていくので注意してください!!

 

でも個人的に言えば、このシリーズは、ネタバレなど全く苦にならないポテンシャルを持っている作品だと思います。

 

 

 

 

以下、ネタバレ有り感想。

 

 

 

 


次元大介ルパン三世がカッコいい!!!

 

もうそれに尽きますね!

 

L峰(別監督のスピンオフ作品。峰不二子という女)では、あくまで主人公は峰不二子でルパン達はサブキャラの位置付けで話が進んでいきました。

 しかし「次元大介の墓標」では、ルパン三世を軸に話が展開していきます。

 だから、基本的に話が横道に逸れることがありません。

 30分枠を2回分という限られた尺の中で「ルパン達全員の魅力」をみせる最適解だと思います。

 

そして、作品で描くものの軸を「ルパンと次元のバディの誕生」に絞り、ストーリーを煮詰めています。

 

ルパンと次元が、あまり信頼し合ってなくて「仕事上のパートナーだ。仲間じゃない。」と言っちゃうほどの関係。

 そこから如何にして信頼し合っていくのかが見所です。

 

大前提として、ルパンと次元は互いの仕事の腕は認め合っています。

ですから仕事関係以上の信頼を得る為には、プロフェッショナルの2人でも手に負えない仕事、困難を2人で乗り越える必要が出てきます。

 

そこで重要になってくるのが今作の敵キャラ「ヤエル奥崎」です。

 この映画の魅力は敵キャラ「ヤエル奥崎」が大部分を占めている気がしますw。

 

「東ドロワ」と「西ドロワ」が冷戦をしているという舞台背景。

 西ドロワの所有する宝石「リトルコメット」を狙うルパンと次元。

そこに次元の命を狙う暗殺者としてヤエル奥崎が登場します。

 

このヤエル奥崎がめちゃくちゃ強い暗殺者として描かれるのですが、その描き方が痺れるんですよね!

 

 僕が痺れたのは、ヤエル奥崎が銃を丁寧かつ迅速に組み立てるシーンです。

 

アニメーションは手書きで一枚ずつ絵を描かなければいけません。
ですのでこのようなシーンは大抵の場合に手を抜くか、描かれないことが多いです。

ましてや、1時間という限られた時間なので普通は端折られたりします。

 

でもこの作品はそこに時間を割くんですよね。

 

こういったシーンが、ちょくちょく挟まることによって「ヤエル奥崎」がいかにプロフェッショナルで強い人物なのかということが良く表現されています。

 また、「ヤエル奥崎」がフォークとナイフでステーキを丁寧に食べる場面があるのですが、そこも彼の神経質な性格が表現されていて僕の好きなシーンです。

 

そんな人がルパンと次元を狙う訳ですから。

2人にとってめちゃめちゃ困難な敵なんですよ!

 

しかし、「どうやって倒すんだよ!こんな相手!」なんて杞憂は、次元が見事に打ち砕いてくれます。

 

最後の、ヤエル奥崎と次元大介のクイックドロー対決はルパン三世作品中、屈指の名シーンですよ!

 

 

観終えて時間が経った今。

最近、僕が思ったのは「次元大介の墓標」は物語を「論理」で構築し、見せているなぁってことです。

 

ルパンの種明かしも非常に論理的なシーケンスとして存在していますが、それ以上の存在は「ヤエル奥崎」と「次元大介」の対決ですね。

 

次元とヤエル奥崎の力の差って、2人が物事をどこまで論理的に考えているのか。なんです。

 

ヤエルは徹底的に理屈にこだわっていて、彼が使う銃はクイックドローの為に作った、軽いオリジナル銃です。

 

一方、次元が使うコンバットマグナムは非常に重い。クイックドローには向いていません。
それでも彼は、「男のロマン」と言いコンバットマグナムを使います。

(男の子は誰でも、「無茶を通すこと」に憧れるものですねw)

 

最後のクイックドロー対決は、銃弾同士をぶつけ合って愛銃コンバットマグナムの利点を生かすという、次元の論理的発想によって決着します。

(漫画的な突拍子も無い嘘とリアルな描写が非常に良い塩梅で練られていて素晴らしいです。やっぱりルパン三世は、こうでなくっちゃ!)

 

「論理的発想」で銃を軽くしたヤエル奥崎に、「ロマン」で重い銃を使う次元が「論理的発想」で銃弾同士をぶつけてヤエル奥崎を打ち破る。


その展開自体も非常に論理的です。

 

この論理的展開は、次回作の「血煙の石川五ェ門」でキャラクターと物語の作品毎の対比として、非常に効果的に作用します。


そのことは「血煙の石川五ェ門」の感想記事で述べたいと思います。


全ての物語展開が、ルパンと次元をかっこよく見せる為に動いている。素晴らしい作品です。

 

見てない人は是非観てみてください!


、、、そういえば、不二子ちゃんの事を言ってなかった!

不二子ちゃんは、8割ヌードで出てきます。

はい。そうです。エロ要員です。

だがそれが良い!

 

不二子はエロ要員なんですよ!←暴論

 

一番最初のファーストシリーズの第1話でも、敵組織に囚われて、くすぐり拷問で喘ぐ場面で登場なのですからw

 

では、ここまで見ていただきありがとうございました!!

 

次回は小池ルパン第2弾「血煙の石川五ェ門」についての感想を書きたいと思います。

 

それではまた会う日までアデュー!!